現在ラインナップされているYTR-8310Zを監修したJAZZトランペッターのレジェンドの一人でもあるボビー・シュー氏が愛用していたトランペットがYTR-636でした。YTR-636はその後、YTR-6310（1982-1994）へとマイナーチェンジされ2ピースベルから1ピースベルに変更され、1994年にはボビー・シュー監修のシグネチャーモデルYTR-6310Zの登場となります。1970年代にはYAMAHAのトランペットはスチューデントモデルからプロフェッショナル用のすべてがシルキータイプと呼ばれる、ライトウェイト、彫刻無しベルのモデルでした。また、Schilke社は自社のトランペットにヤマハのバルブ・セクションを採用擦する等の関係を築いていました。日本のメインの市場である、学校の吹奏楽ではシルキータイプより、Vincet Bachに代表される抵抗が大きい吹奏感のトランペットが好まれたことで、1980年代にはほとんどモデルをライトウェイトタイプからミドルウェイトタイプに切り替えてしまい、現在、YAMAHAのシルキータイプ器はYTR-8310Zのみになってしまいました。★出品器の概要本器は出品にあたり、下記のカスタマイズを実施しました。年式相応のラッカーの状態だったため、ケミカル処理で剥離後、スクラッチ・ブラッシュ加工後硫化被膜をコーティングしました。合成樹脂のラッカーコーティングが無くなったことで、真鍮本来の振動が得られ、倍音成分も増加することより、太く、ダークな鳴りを実現します。管体表面のコーティングも化学反応によるものなので制約を受けずに振動し、ppのような繊細な音量でも十分に響きます。見た目もヴィンテージライクでとてもクールです。本加工はカスタムトランペットの世界的なトレンドにもなっているスタイルで、アメリカでもカスタムトランペットの工房"KGUmusic"が手掛けるYAMAHAも同様な加工が施されています。YTR-636（1977-1982) / Bb Bore：M - 11.30mm (0.445") Bell：127mm (5")TYPE"A" Yellow Brass★カスタム内容■スクラッチ・ブラッシュ＋硫化皮膜コーティング管体の表面にワイヤーブラシでブラッシングしたような引っ掻きキズの模様を造作、ヤスリで削る等の管体に損傷を加えることはしていません。指紋が目立たず、ソフトな風合いです。更に硫化皮膜をコーティングにより、錆から保護します。硫化被膜は銀の食器が空気中の硫黄分に反応して黒くなるのと同じ化学反応です。管体を合成樹脂のラッカーや金属のメッキで覆わないのでイエローブラス、ローズブラスそのものの振動が得られ、奏者の意のままに反応します。■1stスライドのサドルタイプのサムフックをリングタイプに換装カスタムビルダーの好みです。サドルタイプに比べて、音のまとまりが良いとされています。■3rdスライドのストッパースクリューを現行タイプの使用に変更YTR-636のストッパースクリューは旧JIS規格の細いタイプで、変形しやすく、紛失しても交換パーツがありません。本器ではISO3.5mmの現行品のスクリューが使えるようにリビルドしました。★出品内容・トランペット本体・ハードケース★コンディション・ベルの開口部に補修跡があります。その他の目立つ凹みはありません。（写真で確認可能です）・マウスピースレシーバーに小さな欠けがありますが、吹奏にはまったく影響することはありません。・スライド、ピストンバルブの作動性、気密性に問題はありません。プレイヤーズ・コンディションです。・スライド、バルブは超音波洗浄に加え、ラッピング（摺合せ）処理等のメンテナンスを実施しています。★当工房では、詳細画像でダメージ箇所を含めて出来るだけ写真確認が取れるようにしています。※詳細な画像が御覧になれるリンクです。★持ち込みカスタマイズ大歓迎お手持ちのトランペットのカスタマイズを承ります。これまでのカスタマイズ実績〈google Driveにリンクします〉《詳細画像に連絡先の案内を掲示しています》〈google Driveにリンクします〉当工房は店舗は持たず、WEBサイトで運営しています。楽器の買取も可能な「古物営業許可証」を取得しています。